うつのひとは“沼”という食べ物を喰え。
あなたは“沼”を知っているだろうか。
これでもないし、
これでもない。
これである。
わたしはうつになってしまってから、何を食べればいいのか判断できなくなった。そもそも買い物ができないのである。たくさんの食べ物から選べないのだ。 食べたいものなんかもちろん浮かばない。どうにかこうにか起き上がり、ようやく着替えて、やっとのことで向かったスーパーで、膨大な量の食料品を前に呆然と立ちすくんでしまったことが何度もある。ネットを検索すると『うつに利く食材』がわんさか出てくるが、調理するのが面倒なものばかりだった。
そんな中で出会ったのが“沼”だ。“沼”は完全栄養ダイエット食として、病院での調理師経験のあるフィジーカーのシャイニー薊さんが考案した食べ物だ。PFCバランスが完璧。なにより作り方が最高に簡単で、安い。
※PFC:タンパク質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)のこと
で、こちらがわたしが参考にした“沼”の発展形、“セメント”である。
3合炊きしか持っていない三十路の女であるわたしのレシピをおいておきます。
オリジナルはあくまで上記動画です。男性には1.5食分くらいになるのかも。
◆わたしの3合炊き“セメント”◆
①水でゆすいだ米(約0.8合)
②適当に切った鶏の胸肉(約150~200g)
③たまねぎ半分(デカ目に切って平気)
④しめじとかえのきとか(適当)
⑤レタスとかキャベツとか(蓋が閉まるのかってくらいぎゅうぎゅうに入れて大丈夫)
⑥めんつゆ(2倍濃縮を2周)
⑦水を3合炊きの線まで入れる
◆作り方◆
1.①から⑦を順番に炊飯器にぶっこむ
2.炊飯ボタンを押す
3.炊けたらおもっきりかき混ぜる
以上ッ!!
買い物に行ったら
・鶏の胸肉
・たまねぎ
・しめじとかえのき
・レタスとかキャベツとか
他に食べたいものが浮かばない時はこれだけをひたすら買い続けた。
めんつゆの代わりに水を増やして、コンソメとトマトケチャップをぶっこんだり、カレーの素を2片入れたり、だしの素と味噌を入れたり、鍋キューブをふたつ入れたりもした。で、これを日中に食べられるだけ食べる。活動できる夜に作って次の日の朝から食べて大体1日でなくなった。
静かな部屋のなかで炊飯器がシュンシュンと白い湯気を立てながらごはんを作っているのが幸せで、できあがりのアラーム音で心がときめきます。
この作業すら無理な方にはおかゆがおすすめ。
米を炊飯器にぶちこんで水を入れておかゆモードで炊く。
そいつをお惣菜と食べるだけ。簡単だけど罪の意識がなくなります。
無理なものは無理よね、うつがひどい時は。
大波が去ったら温かいものを食べてみてください。
季節を問わず、食事を作る湯気というのが最高に癒やされるので、ぜひ。
キムチが鉄板。じゃがいもとキャベツを鶏だし旨塩で煮るとシチューになる。おすすめ。