きのさんのブログ

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こじらせ独身女が「大人になったなと感じるとき」

今週のお題「大人になったなと感じるとき」

 

わたしは結婚していない。

結婚していないどころか恋人もできたことがない。

一番の理由はわたしが男性嫌いの女性苦手だから。

そんな調子で年齢ばかり重ねてしまったものだから、

いろいろな価値観をとんでもなくこじらせてしまった。

 

とあるアンケートに答えた。

「あなたが恋愛したいと思う季節はいつですか?」

以下、わたしの回答

 

春は出会いの季節だというけれど、桜はひとりで眺めるのが好きだ。
隣に誰かいるとその人が桜にどれくらい興味があって、
今、この瞬間をどのくらい味わっているのか気になってしまうから。

夏の花火大会はひとりで遠くから眺めるのが好きだ。
混雑で迷子にならないように手を繋ぐなんて、あそこはそんなロマンチックな場所ではない。

戦場だ。戦場に足手まといと行くなんて狂気の沙汰だ。
秋はメランコリックな季節だというけれど、銀杏並木はひとりで歩くのが好きだ。
適当に立ち止まって排水溝の周りに溜まった落ち葉を見つめる。
その行動に意味はないし、きっかけも発展性のある会話もついてこない。

冬は人肌恋しい季節らしいが、人肌くらいで暖かくなれるなら冷え性なんてこの世には存在しない。
あれはそんな生ぬるいものではない。生殺与奪を賭けた真剣勝負だ。

イルミネーションを凍えながら眺めているやつらの腰やら腹やらにはホッカイロがあるのかないのか、
このあとの予定を邪推しながらそればかりが気になる。

 

こんな調子であと少し。

最終的な結論はこうだ。

 

では、いつわたしは恋をしたくなるのかというと、そんな戦いに疲れたときだ。
安心する部屋にひとりぼっちであることに気がついてしまった時だ。

気がつかないようにきれいな季節を見つめているようにしているが、
現実は容赦なくひとりであることを思い知らせてくる。

今日、桜がきれいだったよ。
今日、花火がきれいだったよ。
今日、銀杏並木がきれいだったよ。
今日、イルミネーションがきれいだったよ。


「そうだったんだ」

この相づちが恋しくなるとき、わたしは恋愛をしたくなる。

 

三十路、つらすぎ。

 

大人になるってことは結婚して子供を産んで生活を営むことだけではない。

だけではないが、そうではない人生を選んだときに、こうなる。

大人になりたい諸君。

今、隣にいる他人と一生を共にできるかを常に考えること。

家族でも友人でも親友でも伴侶でも、今、隣にいる他人との人生を考えること。

自分の人生について真剣に考えているときだけ、人は大人になれる。

 

と、成人式に晴れ着も着なかった大人もどきは、思う。

 

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