【放課後のサロメ】を読んで自己満足のブログを始めた話
美術高校に通う秀才・レンジは常に誰かに評価される絵を描き続けていた。ある日、放課後の美術倉庫室で異形の才能を持つナオミとレンジは出会ってしまう。「おまえは誰かに褒められるための絵しか描かない」と同級生から指摘され、言い返すことができなかったレンジは、誰に見せるでもない奇想天外で自由奔放な創作を繰り広げるナオミに問いかける。
「林原さんは、なんで絵を描くん?」
鬼才・林原ナオミは即答する。
「好きやから」
「創作の為ならなにを捧げたって怖くない」
「命同等の価値が私にはある」
「それだけ分かってれば、あとはなんも要らん」
あとはひたすら 描くだけ
そのわずか12ページ後、自分が描いたものはなんでもSNSにアップして、いいねをもらうことが創作の理由だと語る人物が現れる。
「画家は画商の評価がないと画廊で作家デビューできない」
(中略)
「芸術高校の入試だって実技をもって成績順で合否が決まる」
「絵を描くってことは」
「常に評論ありきでしょ」
この表情を見てブログをやろうと思いました。
誰にも見せない創作ってのもあると思います。
けど、見せるための創作もあると思ったので。
自分にない才能と熱量を持つすべての天才たちに嫉妬している世界中の創作人に読んでいただきたい。そして、なぜ人は創作をするのか。なぜ自分は創作をするのか。なにをもって才能と呼ぶのかについて思いを巡らせてみていただきたい。持たざるものは持つものを羨み、持つものは持たざるものを羨む。本気モードになるレンジがかっこ良すぎる。『放課後のサロメ』は月刊アクションで不定期連載中みたいです。